詰め物・被せ物が取れる原因とは?
経年劣化による接着剤の弱化
詰め物や被せ物を歯に固定するためには、接着用のセメントや専用の接着剤が使用されます。しかし、これらの接着剤は年数が経つと徐々に劣化していきます。日々の食事や飲み物、噛む力などの影響で接着力が弱まり、結果として詰め物や被せ物が取れてしまうケースがあります。特に5年以上装着している場合、新たに問題が起こる可能性が高まります。このような場合は新しい接着剤での再装着や、状態によっては作り直しが必要になります。
虫歯の進行による歯の損傷
詰め物や被せ物の内部で虫歯が進行すると、歯そのものが弱くなり、取れてしまうことがあります。詰め物と歯の間に隙間ができたり、虫歯が広がることで、詰め物がしっかり固定されなくなるのです。この状態を放置すると、虫歯がさらに進行し、歯のダメージが深刻化する危険性があります。そのため、取れた場合は早めに歯科医院を受診し、必要に応じて虫歯治療を行うことが重要です。
外的要因(食事や衝撃)による外れ
硬い食べ物や粘着性のある食品を食べた際に、詰め物や被せ物が強い力で引っ張られたり外れるケースがあります。また、食事中に不意に硬い物を噛んでしまったり、事故や衝撃などが原因で取れることもあります。このような外的要因を完全に防ぐことは難しいですが、食べ物を選ぶ際に硬すぎるものや粘着性の高いものを避けることで、ある程度予防することができます。
歯ぎしりや食いしばりの影響
歯ぎしりや食いしばりも詰め物や被せ物が取れる原因の一つです。これらの行為により歯に過度な力が加わり、詰め物や被せ物に大きなストレスがかかります。特に夜間に無意識で行われる場合は、力の加減ができずに取れるリスクが高まります。こういったリスクがある場合は、歯科医院で相談し、マウスピースを使った対策を講じることをおすすめします。
詰め物・被せ物が取れたらどうするべき?
取れた詰め物・被せ物は保管する
詰め物や被せ物が取れた場合、まず重要なのは取れた物を捨てずに保管することです。詰め物や被せ物を再利用できる可能性がありますので、小さなタッパーやケースに入れて、破損しないよう気をつけて持ち運びましょう。ただし、ティッシュで包むと誤って破損したり紛失する危険性があるため避けてください。
歯科医院を早めに受診する重要性
詰め物や被せ物が取れた場合は、できるだけ早く歯科医院を受診することが重要です。特に、放置すると虫歯や歯周病を引き起こす可能性があり、治療がより複雑で高額になる場合があります。歯が露出した状態では刺激に敏感になることも多いため、早めの対処を心がけましょう。
応急処置の方法と注意点
詰め物や被せ物が取れた場合は、詰め物が取れた部分を清潔に保つことが大切です。食事の際には、取れた箇所に食べ物が詰まらないよう注意してください。また、強い力で噛むのを避け、柔らかい食べ物を選ぶことで一時的な対処が可能です。ただし、市販の接着剤や自宅での自己修理は避けましょう。これらは虫歯の進行を招いたり、さらに治療を複雑化させる恐れがあります。
やってはいけない対処法
取れた詰め物や被せ物を自分で無理に元に戻したり、接着剤や瞬間接着剤を使用するのは危険です。こうした行為は歯や詰め物をさらに損傷させるだけでなく、適切な診断や治療を妨げてしまう可能性があります。また、取れた部分の歯を直接舌や指で触るのも衛生的に良くありません。適切な対処をせずに放置すると、歯の状態が悪化し治療が困難になるため注意しましょう。
具体的な治療方法と流れ
取れたものを再接着する場合
詰め物や被せ物が取れた場合、その状態によっては再接着が可能です。取れた詰め物や被せ物が損傷しておらず、歯の状態も良好であれば、歯科医が接着用のセメントを使って元の位置に固定します。この治療方法は比較的短時間で完了し、通院回数は1~2回が一般的です。ただし、自分で接着しようとすると虫歯が進行したり、正しい位置からずれてしまう危険がありますので、必ず専門の歯科医院で処置を受けてください。
新たに詰め物や被せ物を作成する場合
取れた詰め物や被せ物が破損して再利用できない場合や、物と歯の隙間に虫歯が進行している場合、新たに詰め物や被せ物を作成する必要があります。この場合、まず歯の状態を確認し、必要に応じて虫歯部分を除去します。その上で型取りを行い、セラミックや金属など適切な素材で新しい詰め物や被せ物を作成します。製作には数日から1週間程度かかることが多く、通院回数は2~3回が目安です。
虫歯や歯の状態次第で変わる治療内容
詰め物や被せ物が取れた状況は、人それぞれ異なります。虫歯が進行している場合には、その部分を削り、新たに詰め物を作成することが必要です。また、歯の損傷が激しい場合や神経に影響が出ている場合は、歯の神経を保護する治療や根管治療が加わることがあります。歯科医がしっかり検査を行い、最適な治療方針を決定しますので、早めの受診が重要です。
治療回数と所要時間の目安
治療の回数や所要時間は、取れる原因や歯の状態によって異なります。例えば、再接着するだけの場合は1~2回の通院で済むことが多く、治療の所要時間も30分程度です。一方、新たな詰め物を作成するケースでは、型取りや装着に加え、確認の通院が必要になるため、2~3回の通院が一般的です。また、虫歯の進行具合によっては治療回数が増える可能性もあるため、放置せず早めに歯医者で診てもらうことが大切です。
治療費の目安と費用を抑えるコツ
再接着の場合の費用
詰め物や被せ物が取れた際に、それらを再接着するケースでは、費用は比較的抑えられることが多いです。保険適用内の場合、接着にかかる料金は数百円から1,000円程度が一般的です。ただし、取れた物の破損や虫歯がある場合には、追加処置が必要となり料金が変動することがあります。また、放置して状態が悪化すると治療費が高くなりやすいので、早めの受診が重要です。
新規作成の詰め物・被せ物の料金目安
取れた詰め物や被せ物が使えない場合や新たに作成が必要な場合、治療費は作成する材料や方法によって異なります。保険適用内の銀歯であれば約3,000円から5,000円程度が目安ですが、自費診療のセラミックなどでは1本あたり数万円から10万円以上になることもあります。材料や治療の選択肢を歯科医師と相談し、自分のニーズや費用に合ったものを選択することが大切です。
保険適用内と適用外の治療費の違い
保険適用内の治療費は基本的な材料や処置が対象となるため、費用が抑えられる特徴があります。一方で、保険適用外(自費診療)の治療では、セラミックやジルコニアといった高品質な材料が選択でき、美しい仕上がりや耐久性が期待できます。ただし、自費治療では歯科クリニックによって料金が異なり、相場としては数万円から10万円以上となることがあるため、事前に見積もりを確認することがおすすめです。
費用を抑えるためのポイント
治療費を抑えるためのポイントとして、以下の点が挙げられます
- 早めに歯科医院を受診する: 取れた詰め物や被せ物を放置すると虫歯が進行し、結果的に高額な治療が必要になる可能性があります。
- 保険適用の範囲内で治療を選択する: 美観にこだわらない場合は保険診療でも満足できる仕上がりが得られることがあります。
- 定期検診を受ける: 定期的に歯科検診を受け、詰め物や被せ物の状態をチェックすることで大きなトラブルを未然に防ぎ治療費を抑えることができます。
- 歯ぎしりや食いしばりのケア: マウスピースを使用して詰め物や被せ物への負担を軽減することでトラブルを減らすことが可能です。
以上の対策を講じることで、不要な治療費の発生を防ぎつつ、適切にケアすることができます。
詰め物・被せ物が取れないようにする予防策
定期的な歯科検診の重要性
詰め物や被せ物が取れてしまう主な原因には、経年劣化や虫歯の進行が挙げられます。これらを防ぐためには、定期的に歯科医院で検診を受けることが非常に重要です。歯科検診では、詰め物や被せ物の状態をチェックし、接着部分の劣化や虫歯の兆候を早期に発見することができます。定期的なメンテナンスを続けることで、取れるリスクを最小限に抑えることが可能です。
歯ぎしり対策やマウスピースの活用
歯ぎしりや食いしばりは、詰め物や被せ物が取れる大きな原因となり得ます。そのため、歯ぎしりがある方にはマウスピースの使用をおすすめします。歯科で作成されるマウスピースは、寝ている間の無意識の力から歯や詰め物、被せ物を保護します。また、日中の食いしばりにも注意を払い、リラックスできる環境を整えることも大切です。
正しい歯磨きと食生活の見直し
正しい歯磨きの方法を身につけることは、詰め物や被せ物の寿命を延ばすために必須です。歯と歯茎の境目に残った汚れは、虫歯や歯周病の原因となり、詰め物が取れるリスクを高めます。歯科医院で適切なブラッシング方法を指導してもらいましょう。また、糖分や酸が多い食品を控えるなど、食生活の見直しも重要です。これにより、歯の健康を維持し、取れるリスクを防ぎます。
詰め物・被せ物の寿命を延ばすコツ
詰め物や被せ物の寿命を延ばすためには、日々のケアに加えて、適切な使用による負担の軽減もポイントです。例えば、硬い物を噛むことや歯で何かを開けるような習慣は避けるべきです。また、材質の選択も重要です。セラミック製の詰め物や被せ物は耐久性が高く、審美性にも優れているため、長期間の使用に適しています。さらに、歯科医院で定期的なクリーニングを受けることで、接着部分の状態を良好に保つことができます。

